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KAJA & JAMMIN'

bz (バーゼル・ランドシャフト新聞) 2001年4月14日

"Good Evening,I am Kaja"静かに、てれくさそうに頭を下げた感じに挨拶をする。あまりにもこちらのアジア人のイメージにあっている。彼は日本人で、アコースティックギターを持っている。きれいなエキゾチックな服ではなく、黒いジーンズとTシャツで十分。
音楽のジャンルの亀裂をカジャはつなぎあわせる
カジャの少ないアナウンスをbroken Englishですることに決めた。"My English is broken"と彼は言うが、本当は彼の音楽はそうである。彼は、本当にいろいろな音楽の亀裂をつなぎあわせると同時に元々日本的なことをアメリカや西洋文化とつなぎあわせている。この亀裂をカジャが自分の身体に表現する。これは彼の自分の声のかすれそうなところを隠されないでつかっているところだ。
カジャは自分の音楽を静かに段階的に生み出す。最初の長くてゆっくりな声でイントロダクションから英語の一行が表れてくる。この一行を繰り返し繰り返す。次ぎの歌詞は日本語。そしてもう一度英語の一行。歌詞は次ぎから次へと、その間のリフレインはたまに短く、たまに遊びを入れて、いろいろなパターンをとり入れている。その最初の歌はそれらがたくさんつかわれた歌だった。
日本語のイントロダクションから英語の言葉が表れて、Doorsの"People are strange"になっていく。次は、言葉無しのイントロから始まったところから、Marvin Gayeの"Mery Mery me"が表れたり、別のところにBob Marleyもいる。
ローズラ・ブランはカジャの2回目の海外ツアーを実現した。2部の始まりとアンコールに、カジャと一緒に即興のダイアログをする。舞踏スタイルで、彼女がゆっくりとした厳粛な動きをしたり、腕の動きを身体の回りに置いたりする。ぱったりと身体を舞台に投げたり、起き上がってくる瞬間にこの世でない、魂の世界にみちびく。それはカジャに対して具体的に存在する。最初は言葉のないハミングをし、ときにはカジャ語で喋ったりする。
カジャのようなミュージシャンは、音楽を後100年先に、宇宙にもっていくのだろう。伴奏にたくえつしていて、タイミングのセンスがとてもよく、時間と年齢をこえて"パーテルでのカジャ"のように。

ウルス・グレータル

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